マルチビームとは、海底面を3次元的にとらえることが可能な測深システムで、国土交通省が推奨するi-Constructionにより深浅測量の主流となっています。
弊社では、マルチビームによる事前および竣工時の測深、断面図等の作成、土量計算を一貫して行っています。
最近では、UAVで測量したデータとマルチビームによるデータを使用して港湾施設の現況を視覚的に表現し維持管理に役立てております。
また、多くのダムの現況調査も行っております。
マルチビーム測深に対して従来の音響測深機による測深をシングルビームと呼んでいます。
比較項目 |
シングルビーム測深 |
マルチビーム測深 |
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性能 |
海底を線的に調査する |
広範囲の海底を面的にとらえることが可能。特に次のような利点がある ・法面等の複雑な地形に対して正確に調査できる。 ・3Dデータを使用して詳細な土量計算を行える。 ・ビューアを使用して視覚的な海底地形の把握が可能。 ・全て電子データであるため、データ管理と共有が容易。 |
成果作成 |
基本手作業となるため、広い区域の場合時間を要する。 |
コンピュータ処理により比較的短時間で成果作成が可能である。 |
艤装 |
容易に艤装が可能 |
使用する船舶によっては艤装に時間を要する。 |
シングルビーム測深イメージ
シングルビームにより海底の状況を線的に捉えます。
床掘の法肩等の測深は視覚的にわかりやすい資料が得られます。
マルチビーム測深イメージ
最大1000本程度のビームを使用して海底の状況を面的に捉えます。
比較項目 |
R2Sonic SONIC2024 |
R2Sonic SONIC2026 |
NORBIT Wing Head i67 |
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周波数 |
200~700kHz |
100~450kHz |
200~700kHz |
測深レンジ(実用水深) |
400m |
800m |
300m |
分解能 |
1.25cm |
1.25cm |
1cm |
|
1.0°×2.0°@200kHz 0.45°×0.9°@450kHz 0.3°×0.6°@700kHz |
2.0°×2.0°@100kHz 1.0°×1.0°@200kHz 0.45°×0.45°@450kHz |
0.5°×0.9°@400kHz 0.3°×0.6°@700kHz |
ビーム数 |
1024 |
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スワッス幅 |
160(°最大) |
210(°最大) |
海底状況画像1
海底状況画像2
防波堤付近画像(陸上部はUAVによる)
ダム現状画像
消波ブロック画像1
消波ブロック画像2
当社はKLEIN社製 SYSTEM3000及びC-MAX社製 CM2を導入しております。
サイドスキャンソナーは、海底の状況を詳細に調査する機械です。
サイドスキャンソナーは調査船から曳航された状態で、海底面に向けて音波を発射します。この音波の反射波を受信し、その強弱を画像として表現することが出来ます。
音波探査は、地質調査の一分野であり、海底面下の地層分布を面的に捉えるために行われます。ボーリング調査、マルチビーム測深機、サイドスキャンソナー等と併用することで、さらに解析精度を高めることができます。弊社の磁歪式音波探査機(SP-3A型ソノプローブ)は、使用周波数が(1~10kHz)であることから、海底面下数十メートルまでの沖積層の地質構造を把握するための最適な機器です。
磁歪式音波探査機(SP-3A型ソノプローブ)